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Fashion

2021.02.17

[inGENERAL FASHION]2021年のチープシック(春夏編 1/3)

インジェネラルが考える2021年の“チープシック”。春夏編の第1回は[アナトミカ]のコート、[アディダス]のジャージ、[ニート]のパンツ、[パタゴアニア]、[ノンネイティブ]などを使った3つのコーディネート

[inGENERAL FASHION]2021年のチープシック(春夏編 1/3)

Content

“2021年のチープシック”とは?

ANATOMICA(アナトミカ)の定番コートと古着のadidas(アディダス)をミックスした90’sスタイルのコーディネート

NEAT(ニート)の定番タックパンツに90’sのpatagonia(パタゴニア)を合わせたクラシックスポーツミックス

nonnative(ノンネイティブ)のテックウェアに古着のCOMME des GARÇONS HOMMEを同色で合わせたミリタリーライクなカラーコーディネート

“2021年のチープシック”とは?

以前編集人のブログで『チープ・シック』という、1975年から延々と読み継がれているファッション指南本を紹介した。アメリカで発行された『Cheap Chic』は日本でも翻訳版が版を重ね、現在も確かな影響力を持っている。この本には現在では当たり前になっている古着の活用、ミリタリーやスポーツウェアの取り入れ方、伝統に裏打ちされたアイテムの効用、“一点豪華主義”的なアイデアが図版とともに散りばめられ、「お金をかけなくてもファッションを楽しむ方法」を提案している。

誰もが薄々感じていたように、近年のファッションはどこかおかしなことになっていた。過剰生産、極度の付加価値マーケティング、自ら賞味期限を背負ったようなデザインの提案……etc。そうした中で最近はSDGs(持続可能な開発目標)などのサステナビリティを求める声や、それに呼応した生産体制の変更、古着二次流通市場の活性化が始まっていた。そこにやってきた新型コロナウイルス(COVID-19)。ファッションのあり方すら問われることになったその時に、編集人はふと『チープ・シック』のことがよぎった。

「“2021年におけるチープ・シック”ってどんなもの?」 

そんな純粋な疑問を形にしたのが今回の企画だ。金銭的にも無駄遣いができないこの時代に楽しめるファッションとは、結局「確かなモノ選び」と、「コーディネートの妙」にある気がする。

Photo 畑中清孝 Kiyotaka Hatanaka(UM)
Styling 井田信之 Nobuyuki Ida
Model KATSUYASU
Edit & Text 武井幸久 Yukihisa Takei(HIGHVISION)

ANATOMICA(アナトミカ)の定番コートと古着のadidas(アディダス)をミックスした90’sスタイルのコーディネート

チープシック ANATOMICA adidas

1960年代までのイギリスの老舗コートブランドなどのヴィンテージのアーカイブを参考にしたフランスの[ANATOMICA(アナトミカ)]が生み出した“SINGLE RAGLAN COAT”は、常に高い人気を誇る同ブランドの定番。クラシックなシルエットでありながら汎用性が高く、ご覧のように古着のジャージとミックスしても違和感なし。トレンドが変わったとて、いつでも着続けられそうな逸品は、歳月の中でそのありがたみを実感しそう。

チープシック ANATOMICA adidas

シルエットは大きくゆったりとしたAライン。ラグランスリーブなので動きやすく、程よくカジュアル感も。コートの生地には撥水性も兼ね備えた[ANATOMICA]オリジナルの高密度コットンギャバジンを使用しており、光の加減によって玉虫色のように表情を変えるのも魅力。

チープシック ANATOMICA adidas

今回合わせたのは80年代の[adidas(アディダス)]のトラックパンツの古着。ここ最近また人気が出てきてはいるものの、1万円前後で探せばコンディションの良いものに出会えるし、こんなカラーはなかなか新品では見当たらない。ヴィンテージの価値が出てきているものもいいが、タンスから引っ張り出してきたような気分の古着をチョイスするのが2021年のチープシックかも。シューズはスニーカーではなく、あえての革靴。[foot the coacher(フット ザ コーチャー)]のシンプルな中に現代的が込められたフレンチローファーも、さまざまなスタイルで使える便利な新定番。

[INFORMATION]
コート¥120,000+TAX(ANATOMICA/アナトミカ 東京)、プルオーバジャケット¥45,000+TAX(UNUSED/アルファ PR)、トラックパンツ¥7,800+TAX(80’s adidas/ベルベルジン)※古着につき参考商品、ニットキャップ¥1,000(used adidas/原宿シカゴ 原宿店)※古着につき参考商品、フレンチローファー¥44,000+TAX(foot the coacher/ギャラリー・オブ・オーセンティック)

[CONTACT]
アナトミカ 東京
TEL:03-5823-6186
http://anatomica.jp

アルファ PR
TEL:03-5413-3546
https://www.unused.jp

ベルベルジン
TEL:03-3401-4666
http://webstore.berberjin.com

原宿シカゴ 原宿店
TEL:03-6427-5505
https://www.chicago.co.jp/store_hjk.html

ギャラリー・オブ・オーセンティック
TEL:03-5808-7515
https://galleryofauthentic.jp

NEAT(ニート)の定番タックパンツに90’sのpatagonia(パタゴニア)を合わせたクラシックスポーツミックス

チープシック NEAT Patagonia

ファッションのPRエージェントでもある「にしのや」西野大士によるパンツ専業のブランド[NEAT(ニート)]は、ファッション関係者から火がついて、現在では東京生まれの人気パンツブランドに仲間入り。「デザイナー自身が穿きたいと思うシルエットや素材を追求した」という純粋な動機が、いつしかストリートの定番になったというストーリーも興味深い。

特殊な加工が施された「SUPER120’s」の細番手の糸を限界まで打ち込んだウール生地を使っており、キメが細かく美しい発色も特徴。高級感もありながら、手洗い洗濯も可能というイージーケアも支持されている。シルエットは「スタンダード」、「テーパード」もあるが、今回はタック入りの「ワイド」をチョイス。

チープシック NEAT Patagonia

合わせたトップスは[patagonia(パタゴニア)]“HELLED SYNCHILLA JACKET”のおそらく1989〜90年代の古着。ストリートでも常に高い人気を誇るブランドだが、環境問題に対していち早く取り組んだアウトドアアパレルブランドである点もここに来て再び信頼性を高めている。直近の企業メッセージも「買うことは減らし、求めることは増やす。」。古着の[patagonia]を追い求めるのも、その企業理念に叶っているとも言えるのかもしれない。

チープシック NEAT Patagonia

足元に合わせたのは、これまた永遠のスタンダード[New Balance(ニューバランス)]“M1700”。1999年にリリースされた1000番台最後のフラッグシップモデル“M1700”を忠実に復刻したUSA製のモデルで、クッション性と履き心地はお墨付き。

[INFORMATION]
ブルゾン¥9,800+TAX(80’s~90’s patagonia/ベルベルジン)※古着につき参考商品、タックパンツ¥35,000+TAX(NEAT/にしのや)、眼鏡¥44,000+TAX(EYEVAN 7285/アイヴァン 7285 トウキョウ)、シューズ¥34,000+TAX(New Balance/ニューバランス ジャパンお客様相談室)

[CONTACT]
ベルベルジン
TEL:03-3401-4666
http://webstore.berberjin.com

にしのや
TEL:03-6434-0983
https://www.instagram.com/neat_tokyo/?hl=ja

アイヴァン 7285 トウキョウ
TEL:03-3409-7285
https://eyevan7285.com

ニューバランス ジャパンお客様相談室
TEL:0120-85-0997
https://shop.newbalance.jp/shop/default.aspx

nonnative(ノンネイティブ)のテックウェアに古着のCOMME des GARÇONS HOMMEを同色で合わせたミリタリーライクなカラーコーディネート

チープシック 2021 nonnative

アウトドアウェアに防水透湿の機能を持ったGORE-TEX®が最初に搭載されたのは1976年のこと。その後、過酷な環境のアクティブティからライトなアウトドアまで欠かせないものになっているが、ファッションウェアにも搭載が進んだのは2000年代以降[nonnative(ノンネイティブ)]は日本のインディペンデントな存在にもかかわらず、比較的早い段階から、厳しいGORE-TEX®の搭載認証をクリアした稀有なブランドで、毎シーズン登場するGORE-TEX®搭載のアウターには高い信頼がある。

チープシック 2021 nonnative

この“HIKER HOODED JACKET NYLON WEATHER WITH GORE-TEX® 3L”は、ナイロンウェザー素材とGORE-TEX®メンブレンを組み合わせた3レイヤー仕様のジャケットで、[nonnative]お得意ゾーンのプロダクトとも言える。カラーはミリタリーライクで、現代的なシルエットの中に街で使う上での機能性を閉じ込めている。インナーに合わせたのは[COMME des GARÇONS HOMME(コム デ ギャルソン オム)]古着のパッチワークシャツ。全身をミリタリーライクなカラーで揃えてみると、それぞれのアイテムの良さも際立ってくる。

チープシック 2021 nonnative

パンツとブーツも[nonnative]。スタンダードながらシルエットが特徴的で、一目でそれとわかる[nonnative]のパンツに合うのはやはり[nonnative]のブーツだ。それぞれアイテム単体としても成立するが、組み合わせてみるとコーディネートした時のバランスが完全に計算されたものであることに気付かされる。このシルエットから漂うオリジナリティもまさに“東京が生んだ”ものと言えるだろう。

[INFOMATION]
ハイカージャケット¥89,800+TAX、フレアパンツ¥22,800+TAX、シューズ¥58,800+TAX(nonnative/カバーコード)、シャツ¥16,727+TAX(ARCHIVE COMME des GARÇONS HOMME/RAGTAG 原宿店)※古着につき参考商品

[CONTACT]
カバーコード
https://coverchord.com/

RAGTAG 原宿店
TEL:03-6419-3770
https://www.ragtag.jp

全3回でお届けするinGENERALの“2021年のチープシック”春夏編”の第2回は、2月中旬に公開予定です。

Content

“2021年のチープシック”とは?

ANATOMICA(アナトミカ)の定番コートと古着のadidas(アディダス)をミックスした90’sスタイルのコーディネート

NEAT(ニート)の定番タックパンツに90’sのpatagonia(パタゴニア)を合わせたクラシックスポーツミックス

nonnative(ノンネイティブ)のテックウェアに古着のCOMME des GARÇONS HOMMEを同色で合わせたミリタリーライクなカラーコーディネート

Editorial

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