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Fashion

2020.09.28

[inGENERAL 製品哲学研究所]第1回 TEATORA(テアトラ)の“デバイスコート パッカブル”

ロングセラー商品には哲学がある。気になる逸品の魅力を紐解く新シリーズ「製品哲学研究所」、第1回は圧倒的な収納力を誇る[テアトラ]の定番“デバイスコート・パッカブル”。

[inGENERAL 製品哲学研究所]第1回 TEATORA(テアトラ)の“デバイスコート パッカブル”

Content

ロングセラーの継続アイテム

検証を重ねてプロダクト開発するブランド

編集人も愛用する一着

ロングセラーの継続アイテム

見た目はゆったりとしたロングコート。ナイロン100%ながらコシのある素材感は風合いもコットンのようで、生地も厚過ぎず薄過ぎずの中厚なので、夏以外はほぼシーズンレスに着られるのが[TEATORA(テアトラ)]の“DEVICE COAT PACKABLE(デバイスコート パッカブル)”だ。このコートがなぜ定番的ロングセラーになっているのかは、着心地や汎用性の広さもあるが、数々のポケットが驚くべき収納力を誇ること、そして小さく畳んで旅先にも持っていけるパッカブル仕様という、他のコートにはない特徴を持っているから。今回『inGENERAL(インジェネラル)』の新連載「製品哲学研究所」の第1回では、編集人自身も長年愛用するこの“デバイスコート パッカブル”にフォーカス。

Photo 畑中清孝 Kiyotaka Hatanaka(UM)
Styling 井田信之 Nobuyuki Ida
Hair 井手賢司 kenji Ide(UM)
Model 中野凱成 kaisei nakano(SOS model agency)
Edit&Text 武井幸久(HIGHVISION)

検証を重ねてプロダクト開発するブランド

デザイナーの上出大輔氏が自ら想定使用シーンにおける実用性を丹念に検証し、ひとつのアイテム開発に多くの時間をかけることで知られる[テアトラ]。このブランドの場合、ファッションのデザインでもありながら、“ファッションプロダクトの開発”という側面の方が強いかもしれない。究極まで完成度を高めた上で発売される各アイテムは着用した人を次々に虜にし、その評判が拡散する形で定番継続する傾向にある。

上出氏はこれまでも「必要とされないものは作りたくない、不便さや時代に合っていないと感じたら販売をやめる」と各インタビューでも断言しているように、シーズンごとに新作に入れ替えるファッションの流れにはあえて乗らず、人気品番を継続的に販売しながらプロダクトとしての完成度を追求している稀有なブランドでもある。

[テアトラ]を代表するアイテム、デバイスコート パッカブル

2014年に登場したこの“デバイスコート パッカブル”は、その[テアトラ]の製品哲学が強く表れたプロダクトと言える。冒頭にも述べたように、程よい厚さのナイロン生地は軽量で、オーバーサイズ気味にシルエットが作られており、羽織るだけでちゃんとイマ感が担保されているが、このサイズ感も冬場にインナーダウンを着込んだり、厚手のスウェットなどを着た時にももたつかないことも想定していると考えられる。実際広めに設計されている袖口も、衣服内部での空気循環を促すため。フロント、左右、背面左右にも熱放出と空気循環のためのベンチレーションが備わっており、ロングシーズンで着ることを想定して設計されている。

これだけでもかなり便利なアイテムであることは間違いないが、“デバイスコート パッカブル”の最大の魅力はその卓越した収納力にある。フロントには左右に大きなポケットが付いており、それぞれの内側にはジップ付きの小さな「ウォレットポケット」も備わっているため、鍵や小銭など小さなものを収納しておくのに非常に便利だ。パスポートもちょうど収まるサイズに設計されているので、大事なものを入れておくセキュリティポケットとしても機能する。

フロントポケット内側にある「ウォレットポケット」はカードや小銭、名刺入れなどを入れておくのに便利。パスポートも入るサイズになっているので、飛行機に乗る時もこれ一着でOK。

そして内側にも左右に大きなジップ付きのポケットが2つ。左内側のタテに開くジップの大容量ポケットは「タブレットポケット」。文字通り一般的なサイズのタブレットPCが収納できる大きさで、実はこれ自体がコート全体を小さく畳んでしまうことのできる収納バッグとしての機能も持っている。

「タブレットポケット」は、そのままコート自体を収納できるバッグに。生地に復原力があるため、ある程度雑に畳んで入れてもあまりシワが残らない。コットンのような肌触りがありながら、ナイロンの強度がある糸はシワになりにくい。

気候のはっきりしない旅先の場合、この収納状態にしてトランクや荷物にポンと入れておけば大きな安心材料になるばかりか、旅先で使って、帰路に荷物が増えた時でも同じようにコンパクトに持って帰ることができる。もちろん日常においてもそういう使い方はできるだろう。

話を内側のポケットに移すと、右内側には上下に小分けになったサイズで左右に開閉するジップのポケットが2つ配されている。こちらは「チャージャーポケット」と呼ばれ、今や外出時に必須アイテムのひとつになったモバイルバッテリーなどの収納を目的にしたもので、フロント左右のベンチレーションを併用することで、2箇所の出入り口からUSBケーブルを誘導することができる。特に充電の心配の多い旅先でのスマートフォン充電を一着の服の中で完結できるのが実に便利だ。

「チャージャーポケット」は、上下2つに分かれている。モバイルの充電器を入れておくのはもちろん、名刺入れなどを入れておくのにも便利。

編集人も愛用する一着

実は編集人はこの“デバイスコート”を3年ほど愛用している。この数々の考え抜かれた構造に惹かれて購入したのだが、正直ここまで使用頻度が高くなるとは想像していなかった

海外出張に行く時は必ず持っていく(着ていく)し、日常においても使用頻度は高い。軽く、温度調節も容易なので、「つい袖を通してしまう」というアイテムだ。リラックスしたパンツにTシャツやスウェットを合わせればスッと馴染み、少し寒い時期にはニットにインナーダウンを着ればある程度までの寒さはしのげる。もちろん防水ではないが、多少の雨ならさっとはらえばいいし、何より(推奨されていないかもしれないが)洗濯機で洗えてしまうのが嬉しい。

その収納力にもいつも満足させられている。このコートを着ている日は、スマートフォン、モバイルバッテリー、ヘッドホン、名刺入れ、小銭入れ、サングラス、バッテリー用のケーブルなど、外出時の必要最低限のものを他のバッグに分けて持つ必要がない

たとえば展示会などにお邪魔した日は、いただいた資料を「タブレットポケット」やフロントポケットに一時的に入れておいたりもする。特にフロントポケットは見た目よりも大きく、毎回助けられている。物を入れすぎると重くはなってしまうのだが、不思議とそこまでシルエットに影響しないせいか、ついつい過積載気味に。そういう便利さを知ってしまったため、自ずと登板の機会も増えるコートになっているというわけだ。

機能はデザインになる

日本はテックウェアの裾野が広がっている。GORE-TEX®を筆頭にした機能素材を使ったウェアは街でも市民権を獲得し、当たり前にその機能を享受できるようになった。その素材を存分に生かしたプロダクトも数多い。一方で[テアトラ]は、独自の視点で開発された、[テアトラ]にしか存在しない、様々なバリエーションの機能素材の開発している。この“デバイスコート パッカブル”も、コートとしての風合いやシルエットをキープしながら、都市生活者の痒いところに手が届くギミックを配することで、「アイテムとしての機能性」を追求している逸品だ。2020年秋現在も継続モデルになっているので、一度店頭でも袖を通してみて欲しい。

[INFORMATION]
テアトラ デバイスコート パッカブル
¥78.000+TAX

[CONTACT]
テアトラ
https://teatora.jp

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