AIで現像？ 映像作家・写真家の柿本ケンサクによる実験的写真展が開催

映画、CM、ミュージックビデオなど多方面に活躍する映像作家の柿本ケンサクによる写真展『TRANSFORMATION』が2021年1月9日（土）より、「代官山ヒルサイドテラス・ヒルサイドフォーラム」で開催される。

柿本ケンサクは、［ユニクロ］、［アンダーアーマー］、［カネボウ］、［トヨタ］、［グーグル］、［任天堂］など、名だたる企業のCF、福山雅治、AIほか多数のMV、そして来年公開の映画『恋する寄生虫』など、演出家、映像作家、撮影監督として多くの作品を送り出している。

写真家としての活動も行なっており、2016ー2017年にはニューヨークと日本で2つの写真展を開催するなど、枠に収まらないクリエイションをしているが、今回の写真展『TRANSFORMATION』では、「AI現像」という手法を用い、オーストラリアのサイエンスアートチーム「Alt.vfx」のルーク・バブ、ピョートル・ストプニアックというクリエイターと連携し、全てリモートワークで共同制作をしたという。

Time Tunnel 03June (2020) ©Kensaku Kakimoto

Time Tunnel 01Sep (2020) ©Kensaku Kakimoto

Time Tunnel 23Apr (2020) ©Kensaku Kakimoto

Trimming 056 (2019) ©Kensaku Kakimoto

「具体的には僕の約写真1500枚、いくつかの代表的な作品に対しての僕のテーマ　テキスト、コロナ禍の中において実際に起きた出来事や事件や世の中の運動を学習させてAI現像しました。

一度完成した作品が、このコロナ禍を通してコロナ前コロナ後でどのように変化したのか。具体的には　アイスランドの大自然やソルトレイクの雄大な一本道などの風景は　一見するとコロナ前とは変わっていないように見えるけれども同じように見える景色も、その解釈が実はそこに流れている気配や空気は大きくこの１年で変わってしまった。

それが写真のようであり、ペイント作品のようにみえるが　完全だと思われた自然の風景が不完全なものへと生まれ変わった。それこそも自然の中に生まれた作品であり、改めて、この世界を見つめる新解釈を感じてもらえればと思いました」（柿本ケンサク）

今回の展示では「ありふれた日常の世界」を高解像度の新たな視点で切り取った「Trimming」というシリーズと、前回の写真展のテーマでもあった「TRANSLATOR」シリーズの最新作も展示される。

またこの展覧会は、インターネット上のバーチャルミュージアム（www.galleryonthehill.com ）　でも公開される。気鋭のクリエイターによる独自の視点、そして「AI現像」というまだ見ぬクリエイションに期待が膨らむ。

［INFORMATION］
『TRANSFORMATION』 by KENSAKU KAKIMOTO in collaboration with Luke Bubb, Piotr Stopniak

会期　:　2021年1月9日(土)〜1月24日(日) ※会期中無休
時間 :　11:00〜19:00 ※最終日は17時まで会場:代官山ヒルサイドテラス・ヒルサイドフォーラム
住所 : 東京都渋谷区猿楽町18-8 F棟 1F)
主催 : 一般社団法人オンザヒル
協賛: ヒルサイドテラス
協力:株式会社堀内カラー
監修:石井孝之(タカ・イシイギャラリー)
アートディレクション : 田中義久

［CONTACT］
一般社団法人オンザヒル
info@galleryonthehill.com
www.galleryonthehill.com